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映画の原初的興奮
命のない物体が動くという不思議、驚き、喜び。ふだんは忘れている映画の原初的な興奮ですが、このような初期の作品群には、そうした興奮がストレートに描かれていて、大変に感動的でした。
1902年〜1924年の非常に古い作品ですが、どれも面白いのに驚きました。特に「月世界旅行」には娯楽性が横溢しております。ひょっとしたら、「センター・オブ・ジ・アース」よりも面白いかも。センス・オブ・ワンダーという言葉を思い出しました。実に奇想天外に、怪奇趣味濃厚に月世界が描かれていて、書き割りなんですけどエキゾチックでとってもステキです。当時の人々の空想世界にこちらも引き込まれてしまいます。
「日食」も不思議な作品で、「月世界」と比べるとあんまり仕掛けはありませんが、太陽や月に顔が付いていて、やっぱり魔法の世界です。
「午後の幽霊」は前衛映画らしいのですが、普通に見ても楽しめます。物が消えたり現れたり、帽子が勝手に動いたりと、非常に原始的な特撮というか、映画のトリックですが、それが音楽と一緒に動くと、ちゃんと映画になるんですね。
「対角線交響楽」は実写ではなくアニメーション。交響楽に合わせて幾何学的なデザインが現れたり消えたりします。ただそれだけなんですけど、奇妙な心地よさがありました。
映画にすっかり慣れてしまった自分をリフレッシュするためにも、こういう作品を見るのはいいかも知れません。
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